NEWS新着情報

vol.2 新郎さま新婦さまに支えられて~ プランナー・南川の想い

12年間、笑顔で責任を背負い続ける

 

vol.1でご紹介したコンセプトウェディング“irodori”。このゲストを彩り豊かに祝福する結婚式を手掛けたのはどんな人物だったのでしょうか。

今回は、福岡・天神の式場QUANTIC(クアンティック)でこのウエディングパーティーを担当したゼネラルマネージャー・南川舞子の結婚式にかける想いをお伝えします。

彼女は新婦・なおみさんをこのように振り返ります。

「なおみさんは人のことをよく考えて、人のために行動できる方。だから、今まで自分たちが歩んでこられたのは皆さんのおかげだと、強く感じていらっしゃいました。もちろん、コンセプトなんてどうすればいいのかわからないという方も多いと思います。そんなときは、お二人の想いをお聞きしてご提案させて頂いてます。大切なのは結婚式の先にあるものですから、それをお伝えできるように」

今年でプランナー歴12年目となる南川。小学生の頃にはCAを目指していたとか。英語が苦手だったために断念したものの、人と笑顔で交流する接客業に興味を持っていたことから、高校生のときウェディングプランナーを目指すように。ブライダルの専門学校を経て、The ARCADIA Inc.に新卒で入社しました。以来、プランナーとして約800組の新郎さま新婦さまをサポート。現在はグループ全体のプランナーを統括し、親しみやすい人柄で後輩たちを懸命に引っ張っています。

 

「南川さんがいつも笑顔で打ち合わせをしてくれたから、本番まで準備を頑張ることができた」というありがたい言葉を新郎さま新婦さまから頂くことも多く、本人もそう言ってもらえるようなサポートを心がけています。

 

しかし、本人が告白するところによると、実は表に出さないだけで悲観的になることもよくあるのだとか。

 

ベテランプランナーとしてお客様はもちろん、仲間の前でもそんな姿を見せることはありませんが、新郎さま新婦さまの大事な一日を担うことに強く責任を感じ、うまくいかないときには落ち込むことも少なくないようです。重圧を感じる日々を彼女はどうやって乗り越えているのでしょうか。

「子どもに舞子と名付けたい」

「うまくいかなくて失敗したとき、ありがたいことにスタッフに恵まれているなぁと改めて思います。いい結婚式を創りたいと考えているスタッフが多くて、自分ができないことはお互いに頼って協力し合える関係なんです。結婚式は一人では創れませんから。それに、新郎さま新婦さまに助けられることもあるんです!」

南川は少し興奮ぎみに話してくれました。実はこれ、“プランナーあるある”なんです。

「辛いとき、後押ししてくれるお客様が不思議と現れるんですよ。だからこの方たちのために頑張ろうと思えるんです。特別な言葉があるわけじゃなくて、いろいろ頼ってくれたり、ただ楽しく会話ができたり。こちらの勝手な解釈かもしれないですけど、支えてもらっているなと思ってしまいます」

では、普段は新郎さま新婦さまといったいどんな会話をしているのかと問えば、大切にしているのは雑談。ご家族のこと、ご友人のこと、お仕事のこと。とりとめのない会話から二人の想いを知ることができ、また本人も気付かなかった想いを引き出すこともできるのです。

新郎さま新婦さまとプランナーのお付き合いはわずか半年ほど。でも、結婚式当日を迎えるのは楽しみでありながら、寂しさも感じるようになるとか。

新郎さま新婦さまもまたそんな南川を慕ってくださるようで、披露宴の会場から出てきたとき、新婦が彼女の顔を見てはらりと安堵の涙を流されることも。

「『子どもが生まれたら、南川さんと同じ『舞子』という名前を付けたい』って。すごく嬉しかったです。そんなことを言ってもらえる職業はなかなかありませんよね」

結婚式は贅沢品?

年々変わっていくウェディング業界。それに伴って、プランナーも求められることがたった5年前と今を比較しても変わっていると南川は感じています。10年以上のキャリアを持つ彼女ですが、慣れに甘んじることなく、柔軟に対応できるようになんでも見て、聞いて、考えて、日々勉強することを怠りません。

「最近は結婚式を贅沢品と考える人も多いようです。ですが、自分たちのことを今一度しっかり考えて、新たな人生をスタートできるのが結婚式。The ARCADIA Inc.はスタッフの人間力が強みです。これを生かして新郎さま新婦さまの想いを式で表現していきたいと思います」

「結婚が決まったから、結婚式をやる」。世の中にはそんな流れがあって、形ばかりの結婚式が多いように見受けられます。結婚式の本分が見失われ、「式は挙げなくていい」と思われるのも致し方ない状況です。

さらに、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、結婚式を挙げることは今まで以上にハードルが高くなっています。だからこそ、結婚式をやる意味とは何でしょうか? Vol.1でお伝えした“結婚式の持つ力”が改めて問われているように思います。

人数が制限されて思うようにゲストを呼べなくなり、会場にはたくさんのアクリルボードが並べられ、結婚式そのものが変わっていくかもしれません。でも、お二人が幸せになりたいと思う気持ち、親御さんもまた幸せになってほしいと思う気持ちは昔から変わらないし、これからもずっと変わらないはず。

今こそ結婚式がその本質を取り戻し、生まれ変わるとき。私たちはそう信じています。

【コンセプトウェディング”とは?】私たちがこれまでプロデュースしてきたウェディングの「バックストーリー」や「想い」をここではご紹介していきたいと思います。

新郎新婦がゲストを祝福する結婚式“irodori”←特設サイトはコチラ

まず、The ARCADIA Inc.が手掛ける福岡・天神の式場QUANTIC(クアンティック)で私たちがプロデュースした結婚式を一つ、ご紹介しましょう。

2019年9月1日、新郎・ゆうたさんと新婦・なおみさんの結婚式は、まだ天神の町に夏の日差しがきらめく季節に執り行われました。

なおみさんには式を挙げるにあたって明確な想いがありました。それは、今までお二人がそれぞれの人生を歩んでこられたのは周囲の人々のおかげだということ。

振り返ってみれば、ご家族はもちろん、学生時代のご友人、職場の先輩や後輩など皆さんの支えがあってこの豊かな日々に繋がっていると、なおみさんは改めて心から感じられたのでした。晴れてお二人が結ばれる日にこれまでお世話になった感謝を伝えたい、そして大切な人々の人生こそ豊かで輝かしいものであってほしいと願う気持ちが生まれたそうです。

そこで、熟考の末に生まれたのが、“irodori”というコンセプトでした。

実は、これからお二人が一緒に名乗る名字は「金色(かないろ)」。この名にかけて、ゲストを色とりどりに染めることで、感謝と祝福の気持ちを表現したいと考えたのです。

真夏の香椎浜でまっ白のTシャツをキャンパスに、赤、青、緑、黄色といったペンキをみんなで塗り合いっこ(スタッフも参加!)。海まで響く笑い声で空間までもがポップに彩られて、まるで学生時代に戻ったかのようにキラキラとした時間を過ごして頂けたようです。

本来は披露宴で最も華やかであるはずの新婦のドレス。なおみさんが選んだのは、白のウェディングドレスとブラウンのカクテルドレスでした。
そして、テーブルを飾る装花はグレーにグリーン。決して派手とは言えない色たちを使ったのは、やっぱりゲストにこそ会場を彩る華となってほしかったから。

ブラウンのカクテルドレスと色鮮やかなゲスト

まずはゲスト一人一人への想いを込めた招待状をデザイン。シンプルな白い封筒に一通、一通異なる色を手描きでスッと一筋のせました。それは、お二人が宛名にあるゲストをイメージしたカラー。この試みは大成功でした。「こんなイメージだったんだと、もらったときは嬉しかった」「式に行く前からワクワクした」というお声を頂けたとか。

また、たくさんのゲストを呼んだために、式ではすべての人に直接感謝を伝える時間を作れないかもしれないと考えたなおみさんは、オープニングムービーの撮影会にご友人を招待しました。

“結婚式の持つ力”を発揮できる式を創る

「そもそもコンセプトって何?」と思われる方もいるかもしれません。

最近、ウェディング業界で流行している“コンセプトウェディング”。お二人らしいテーマやコンセプトを決めてつくり上げるオリジナリティのある結婚式のことです。でも、実のところ、私たちもまだその実体を捉えきれないでいるかもしれません。

確かに、ちょっと変わった目新しい趣向はインスタ映えもするし、多くのゲストに喜んでもらえるでしょう。だけど、私たちは流行しているからこれをやるわけではないのです。

コンセプトに沿って、新郎新婦と一緒につくり上げていくという点は一緒です。でも、The ARCADIA Inc.はただ結婚式をつくるのではなく、“結婚式の持つ力”を大切にしたいと考えています。

結婚式で新郎新婦が得るものは計り知れません。

お二人はたくさんの“気付き”を得て、大きく成長します。普段は照れくさくて言えなかったことを相手に伝えることでさらに成長します。また、伝えられた人々も成長するのです。そこから始まる次の人生のステージはどんなに素敵で豊かなものになるでしょう。

お二人が表現したいことを形にするために、私たちは“コンセプトウェディング”を行っています。言わば、結婚式の本分を全うするための手段の一つというわけです。

私たちも手探りではありますが、今できることを皆さんと一緒に考えるべく、これからスタッフ一人一人の想いをこのnoteでお伝えしていきたいと思っています。